わたあめの日記

タイトルは歌詞です

素敵なものが欲しいけどあんまり売っていないから好きな歌をうたう

2020.12.26 Sat

 

朝7時半に気合で起きて実家に帰った。朝ご飯には冷凍のピザとカフェオレを頂いて温まった。年末ということもあるのか、いつも4人くらいしか乗っていないスカスカのバスはそこそこ混んでいた。ため込んだメールの整理をしてnoteを読んでいたらあっという間についてしまった。電車まではだいぶ時間があったので、駅の温度計の写真を撮ってツイッターにアップしてからブックオフに向かった。しかしまだ開店していなかったから丸善にも行ってみたが丸善も開店していなかった。10時になるのを待ってブックオフに入店し、100円の本棚を見に行った。特に読みたい本があったわけではないのだけれど、本が読みたい気分だった。本棚に並ぶ背表紙を眺めながら、いろいろなことを考えた。そこには誰かに手に取ってもらえるように選んだ言葉が並んでいるはずで、その思惑を考えずにはいられなかった。それと、「男の子をうまく育てる本」みたいな本は5冊くらい見かけたのに、女の子のそれはひとつもなかったことが気になった。男の子は育てるのが難しいのか、あるいは期待を抱かれがちなのか、などと考えたが、よくわからなかった。

 

結局何も買わないままブックオフを出て駅へ向かった。この区間Suicaを使うのは初めてで、ほんのすこしだけだけれどドキドキした。高尾行きの電車は昼間にもかかわらずたくさんの車両がつながっていて、速かった。JR様だ。あっという間に実家の最寄り駅に着いて、親と弟が来るまでの間、図書館へこの冬に読む本を探しに行った。まだ私は本が読めないけれど、読まないことには読めるようにならないし、より良い文章を書くには何かを読まなければいけない気がして、とりあえず読めそうなものを借りた。知らない人のエッセイと、アランの幸福論を抜粋した本と、大学の教科書みたいな本と、ローカル線を紹介している本を選んだ。おそらくすべて読むことはできないが、できる範囲で読みたいと思う。

 

私は小説がどうしても読めない。昔は小説しか読んでいなかったが、高校生になって、住野よるの『君の膵臓をたべたい』を読んだころにはすでに読めなくなっていた。というより、このころはまだ読むことはできていたのだけれど、読むととても不愉快な気持ちになるようになっていた。中学生くらいの私であればハッピーエンドはハッピーエンドとして私も幸せな気分になれていたはずなのだけれど、今の私は、いろいろなことを考えてしまうし、どこか冷めきってしまった視点でしか物語を読むことができない。登場人物の気持ちは全く分からないし、自分とは異質な人間が死ぬほど嫌いだし、まあ、とにかく楽しむことができない。なによりも心を不必要に動かされたくない。世界の解像度を上げるためにたくさんの本を読みたいとは思うけれど、読み手の心を動かすことがいちばんの目的の小説、エンタメ、に触れたいと思わない。きっと読んだ方が世界は広がるけれど、そのための労力と受けるダメージが大きすぎる。だから私は日常の何気ないことしか書いていないエッセイや易しく書かれた学術書などしか読みたくないのだ。それに加えて、長文を読む体力と集中力がないから小刻みに読めるものしか読めないというのはある。

 

Now Playing JAM / THE YELLOW MONKEY