わたあめの日記

タイトルは歌詞です

消えろ、全部消えろ、声も言葉も

 

2020.12.30 Wed

 

親から誕生日に5000円をもらったので、GEOに行ってCDを8枚ほど借りてきた。本当はTSUTAYAが良かったのだが、この辺りのTSUTAYAは全て潰れてしまったらしい。GEOには行ったことがなかったから、カードを作るところからだった。何も分からなかったのだけれど、店員さんが優しくて、特に困ることはなかった。年末なのに働いていることに純粋に尊敬する。普段の様子は知らないが、年末だからなのか、とても忙しそうだった。私は持っていた聴かないインディーズのCDが売れないことを確認してカードを受け取ってから、まっすぐに邦楽レンタルコーナーに向かい、好きなアーティストのCDがないか探していた。5枚で1100円らしいのだが、目についたものを適当に籠に入れていたら、あっという間に5枚を超えてしまった。ずとまよのCDが4種類くらい置いてあって驚いた。私が初めて彼女らの音楽を知ったのは2~3年前なのだが、いつの間にこんなにたくさん曲を作っていたのか。しかし、感動しただけでずとまよは借りなかった。

 

家に帰って牛乳を一杯飲んでからダビングの作業を始めた。GEOは遠く、風も吹いていて、自転車で行ったらとても疲れてしまったのだけれど、早くゆっくり聴きたかったから、疲れと眠気でぽわぽわしながらも、パソコンに取り込んでいた。高校生くらいまでは20年前のインターネットにもつながらないパソコンで曲名を手打ちしながら曲を取り込んでいたから、今のパソコンで作業をするとあっという間に終わってしまうので驚く。20年前と比べてもね、なんて笑われるかもしれないが、着実に進歩というか、便利になっているのは、とてもすごいことなのだと思う。誰が何をしてこれほど便利になったのかは分からないけれど、人類の知見と努力がとても尊いものだと感じた。私が怠けて日中横になっていても、世界はいつも通りに回るどころか、少しずつ進歩していく。悩んだりして頑張っている人がたくさんいる中で、私はこの先もずっと部屋の布団でごろごろするだけの生活を続けたい。

 

GEOからの帰り道、太くて短い虹が見えた。写真を撮ってツイッターでフォロワーと共有しようと思ったが、面倒くさくてやめた。幼いころ、虹を見たとき、もっとはしゃいでいたような気がするのに、今は、虹だな、珍しいな、と思うだけである。感性が鈍くなってしまったように思えて悲しくなったけれど、これはたぶん、私の感性の問題ではなくて、虹ができる仕組みを大方知ってしまってロマンチックさが消えてしまったからだろう。虹を見たときに、綺麗だなという気持ちでいっぱいになるのではなくて、綺麗だと思いながらそのあたりで雨が降っていることを考えてしまう。これは悲しいことでもなんでもなく、たぶん物事は分からないことがある方が神秘的で美しく感じられるとか、それだけの話なのだ。

 

Now Playing 雨晴るる / ヨルシカ